災害が起きて停電が起きたら、炊飯器を使うことはできません。そんなときにも、初心者にも簡単にできる、ポリ袋とカセットコンロでできるごはんの炊き方を紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・ポリ袋でできる簡単なごはんの炊き方
・ポリ袋とカセットコンロの調理法のメリット
・電気・水・ガスが使えないとどうなるか
目次
ポリ袋でつくるごはんの炊き方
①用意するもの
- カセットコンロ、ガスボンベ
- 鍋(材料を入れたポリ袋を入れて湯せんするので、適度に大きめがおすすめ)
- 鍋の底に敷く耐熱皿
- ポリ袋(湯せんOK対応のもの)※食品用・高密度ポリエチレン製のポリ袋
- 深めの皿やボウル
- トングなど
②材料(2人分)
精白米…1合
水…230cc(お米を炊く用)
※水(分量外)・・・沸騰させる用。鍋に入れたポリ袋が浸るくらいの量
③手順
(1)ポリ袋に精白米と分量の水を入れる(ボウルなどにポリ袋を立てるようにして材料を袋に入れると、やりやすい)
(2)ポリ袋の空気を抜いて口をむずび、そのまま30~60分浸す。
節水のためにお米は洗いません。お米は洗わなくても30分以上浸すことで、ぬか臭さを感じにくくなります。
ポリ袋の空気を抜かないと、火にかけたときに膨張して爆発することも。
(3)沸騰した鍋の底に耐熱皿を敷いて、ポリ袋を投入する。(鍋底にポリ袋がくっつき、高熱でポリ袋が溶けてしまう)
(4)沸騰した状態で20分加熱する。
(5)鍋から取り出し、10分蒸らしたら完成!
④ポイント
- お米は洗わなくても30分以上浸すことで、ぬか臭さを感じにくくなります。
- 水の量を増やすと、離乳食中の赤ちゃん用に軟飯やお粥も炊くことができます
水の目安: 軟飯…精白米の2.5倍 お粥…精白米の5倍
⑤注意点
- 沸騰した鍋の底にポリ袋がくっつくと、高熱でポリ袋が破ける。耐熱皿などを一枚底に敷いて調理しましょう。
- カセットコンロを使うときの注意点はこちら!
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ママ必見!備えておきたいごはんのお供
いつもの炊飯器で炊くのとは異なり、お米を洗わずに、そしてお鍋で炊くので、なんとなくいつもとは違う食感・味になることも。初めての場合は芯が少し残ってるなと感じることもあるでしょう。
そんなときにあると嬉しいのは、ふりかけや梅干しなどのごはんのお供です。
子どもにとっても、いつもと違うごはんで「なんかやだ~」となりそうなところを、ふりかけや海苔、お茶漬けなども常備しておくと、食べてくれるかもしれません。
災害時、ポリ袋とカセットコンロの調理法のメリットとその理由
よく「災害時 レシピ」と検索すると、ポリ袋料理がヒットしますよね。なぜでしょうか。
①水の節約になる
②短時間でできる
③清潔
④熱電源(ガスボンベなど)の節約
⑤停電した冷蔵庫の中の食材を使って料理できる
①水の節約になる
・湯せんするために沸かしたお湯を何度でも使うことが可能なため、水の節約になる
・湯せんした鍋、トングや菜箸、底に敷いた皿のほか、使った道具はポリ袋のみ。調理器具をたくさん使わず、洗い物が少ないため節水になる。
②短時間でできる
・材料と調味料をポリ袋に入れて加熱するだけなので簡単にでき、ポリ袋1つに1つ料理の下ごしらえをし、同時に1つの鍋で加熱することができ時短に。
③清潔
・災害時は、水を思うように使えなかったり、衛生的にも不安な点が多々あります。
・そんなとき、食材に調味料をまぶしたり、食材を混ぜたりするのも、全てポリ袋の中でできるので、ビニール手袋をはめて調理をしているような状態に。素手で料理するよりも清潔を保つことができます。
④熱電源(ガスボンベなど)の節約
・災害時は貴重なガスボンベの残量。時短で料理ができるので、ガスボンベの節約にもなります。
⑤停電した冷蔵庫の中の食材を使って料理できる
・停電した際、真っ先に「長期保存可能な非常食」や、「開封してすぐに食べられる食品」を食べようと思いつく人も多いかもしれません。
・ですが、電気がつかない冷蔵庫の中身が腐ることを考えて、冷蔵庫の食品を優先して食べることをおすすめします。
・ここでカセットコンロでポリ袋調理する方法を知っていれば、魚や肉、野菜などを腐らせることなく食べることができます。
参考になるサイト
「パッククッキングとは」一般社団法人パッククッキング協会ジャパン
電気・水・ガスが使えないとどうなるか
1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災では、電気→水道→ガスの順番で復旧しました。特にガスは、阪神大震災では61日、東日本大震災では34日かかったと言われています。
さらに、首都直下地震等による東京の被害想定によると、各ライフラインの復旧日数の目安は、電気で3日、上水道で6日(下水道はそれ以上かかる)、ガス(都市ガス)で60日となっています。
これらを見ると、電気が最初に復旧し、次いで水道が、最後にガス(都市ガス)復旧するという順番になっていることがわかります。
電気、ガス、水道が当たり前に使える日々を暮らしている現代の私たちは、自分で火を起こして煮炊きをすることに慣れている人は、多くないですよね。
電気やガスから独立した熱器具がないと、料理どころかお湯を沸かすこともできません。もちろん温かいお風呂にも入れません。
しかしカセットコンロがあれば、パウチのレトルト食品を温めたり、アルファ化米のパウチにお湯を注ぎ、15分ほど待てば美味しいごはんを食べることができます。 このカセットコンロに加え、ポリ袋(湯せんOKのもの)があれば、温かい料理を作ることができます。
まとめ
近年頻発する自然災害。
ライフラインが止まると、普段使っている炊飯器が使えなくなります。
平時からポリ袋調理に挑戦してみて、いざというときにも使えるようにしておきたいですね。
(りんごママ)