人間は寝ている間が最も無防備と言われています。
災害はいつ起こるかわかりません。特に、就寝中に地震や津波のような突発的災害が発生する可能性も多いにあります。また、大雨や台風などは天気予報や警報を確認できるにしても、深夜に雨量や突風が強くなり、甚大な被害を及ぼした過去も多々あります。
そこで、寝ている間に大きな災害が起きた場合にも、すぐ対処できるように寝室の枕元には最低限の防災グッズを備えておくべきです。
本記事では、仮に地震を想定した場合で、寝室の枕元に備えるべき防災グッズをご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・寝室に置くべき防災グッズ6選
・寝室に防災グッズを置く際の注意点
・小さい子どもがいる家庭が注意したい点
目次
寝室の防災対策は大丈夫?
深夜に大地震の直撃を受けた場合、起こりえる被害は停電・家具の転倒・窓ガラスの割れ・家屋の倒壊です。
寝室に防災グッズを置く目的は以下の通り。
「明かりの確保」
「手足を守る」
「助けを呼ぶ」
就寝中、もしも地震が起こったら、私たちは頭を保護し身の安全を確保しながら、揺れがおさまるのを待ちます。
あらかじめ防災セットを寝室に備えておくことができている人は、布団から手探りで防災セットを手繰り寄せ、暗闇の中で明かりをつけることができます。
そして割れたガラスや散乱する家の中のものを踏んで歩くために、手足を保護する必要があります。飛散物に気を付けながら、家族の無事の確認、被害状況の把握と、屋外へ避難の準備をすることができます。
万が一、家具家電転倒により下敷きで身動きが取れなくなったら、助けを求める必要があります。
これらの一連の行動をとるためには、最低限の防災グッズを寝室に備えておくことが大切です。
①寝室に置くべき防災グッズ6選
以下のものを、ポーチやエコバッグ、かごやボックスに入れてまとめておきましょう。
1.スニーカー+靴下
2.懐中電灯またはヘッドライト
3.ホイッスル(防災用のものがオススメ)
4.めがね
5.抱っこ紐
6.手袋(軍手)
1.スニーカー+靴下
- 割れた窓ガラスや食器、散った家具やおもちゃなどから足を守ります
- 寝室で一緒に寝ている家族分を用意
- スリッパでも良いですが、かかとやつま先があるスニーカーやスリッポンの方が安全
- 子ども用はスリッパだと脱げてしまうので、スニーカーがおすすめです
- 子ども用はサイズアウトするので、ワンサイズ上のものを。安く揃えたい人はメルカリなどでGETする手も。
子どもの寝室用スニーカーを用意する裏技
例えばこんな方法で
①メルカリ、フリマ、リサイクルショップで購入
おさがりでも気にならない人はこの方法。
お古の靴は、子どもの足の成長にあまりよくない、といわれているので、気になる人は緊急時用として使う。底のすり減りが少なくて足にフィットするものを選ぶ。
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②保育園や学校の「上履き」のワンサイズ上を購入
今履いている上履きがサイズアウトしたら、準備した避難グッズの中の上履きを使う。
デザインが変わらないので、子どもあるあるの「このデザインや色の靴、もうあんまり好きじゃない」がない。
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③新品のスニーカーのワンサイズ上を準備する
上記①や②ではなく、外用のを購入したい場合はコレ!
2.懐中電灯またはヘッドライト
- 夜中の地震にはまず明かり確保
- 暗闇の中の混乱は特に子どもが怖がります
- 子どもを抱っこしながら、自宅内の状況確認や避難の準備するには、両手が空くヘッドライトがおすすめ
3.ホイッスル
- 寝室で下敷きになったり閉じ込められた場合に、助けを呼ぶためのホイッスル
- 中に玉が入っている普通の笛ではなく、防災用がオススメ
- すぐに手に入らなければ、まずは普通の笛から準備を
4.めがね
- 普段コンタクトやめがねを使う人は必須。
- 枕元に毎日使いのめがねを寝る前に置いても、揺れでどこかへ飛んでいくことも。寝室の防災セットの中にもう一つ入れておくと安心
5.抱っこ紐
- 赤ちゃんだけじゃなく、幼児がいる場合も、ガラス等が散乱する家の中で安全確保のために抱っこ紐があると安心。
- 1個しか持っていない人は、メルカリやフリマ、リサイクルショップなどでお手頃価格でGETして、日常でサブ使いをして慣れておくのも手です。
6.軍手(手袋)
- スニーカーで足元を守るのと同様に、手を守るグッズも大切
- 滑り止めがついた100均の軍手など、ゴム素材がついているものがおすすめ
【あると良いもの】
1.上着
2.ヘルメット
3.普段から飲んでいる薬
4.高齢者の方の杖
1.上着
- 外に出るとき、季節にもよりますが夜中や明け方は寒い
- パジャマのように薄着で過ごすことを考えて、普段あまり着ていないパーカーや薄手のブルゾンなどを入れておくと◎
2.ヘルメット
- 地震の時の落下物から頭を守る
- 足元がよろめいて壁に側頭部をぶつけそうになった時も防御
- ヘルメットは家族分用意を
3.普段から飲んでいる薬
- 常備薬がある場合、数日分を持ち出せるように寝室の防災セットと一緒にまとめておくと安心
4.高齢者の方の杖
- 高齢者の方と同居している場合は、杖も寝室に置いておくと安心です
②寝室に防災グッズを備える理由
寝室に防災グッズを備える理由は、何より「安全に退避できる状況をつくる」「助けを呼ぶ」ことです。
寝室のインテリアにこだわっていたり、余計なものを置きたくない方もいるはず。寝ていても揺れたらすぐに飛び上がれば大丈夫!そう思っている人も少なくないでしょう。
しかし、人間は寝ている時が最も無防備といわれています。いくら、自分は注意して行動するから大丈夫だろうと思っていても、想定外の災害が起こる可能性はあります。
玄関や別室の収納などに、防災グッズをいつも準備してるから大丈夫!という方も、寝室から防災グッズにたどり着くまでの「安全」を確保できなければ意味がありません。真っ暗な自宅の中で、パジャマではだしのまま、ガラス等が飛び散っているかもわからない自宅を歩くのは大変危険ですよね。
そこで、睡眠中に地震が発生した後に身を守り、安全を確保しながら適切な避難行動を取るために、「明かりの確保」、「手足を守る」、「助けを呼ぶ」ことができる道具が、寝室に必要なのです。
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防災グッズは寝室のどこに置く?
寝室の防災セットは、大地震で暗闇のなかで物が散乱している状況で使います。よって、「布団から手の届く場所」に置いておくことが大切です。
また、大地震の際に揺れで飛んでいかないよう、グッズをバラバラと寝室におくのではなく、ポーチやエコバッグ、ボックスなどに入れてまとめておきましょう。
①ベッドの場合
(例)
・ひもや取っ手がついているポーチや袋に入れて、ベッドの手すりや柱、脚にくくりつける
・ベッドにもとからついている引き出しにいれる
②布団の場合
(例)
・グッズを入れた箱やかごを枕元においておく
・ライトやホイッスルだけはポーチに入れて、枕や布団の下に挟んでおく
防災グッズ以外も!寝室の防災対策
防災グッズを寝室に揃えるだけではなく、それ以外にもできる防災対策があります。いきなり全部取り組むのは大変ですが、おうちの状況にあわせて1つ1つ工夫してみましょう。
①寝室に家具を置かない
地震が発生すると、背の高いたんすや本棚などの大型家具が転倒する可能性があります。寝ている間に大型家具が転倒してきた場合、それから逃げることはほぼ不可能です。大事なのは、寝室に背の高い大型家具はできるだけ置かないようにすることです。
しかし、どうしても寝室にしか置けない場合は、倒れた際に寝ている場所に当たらないような配置にします。または、背丈の低いものにしたり、万が一倒れた場合にも、頭上に落ちてこないように寝る方向を工夫しましょう。
②家具をしっかり固定
家具をどうしても寝室にしか置けない場合は、L字型の金具でとめたり、転倒防止用のベルト、つっぱり棒、耐震マットなどの道具を使って、家具を固定しましょう。賃貸の場合、家具の高さなど、自宅にあう道具を使いましょう。
③ドアの近くにものを置かない
地震が起きたらまずは身の安全の確保。揺れが収まったら次に大切なのが退避です。寝室から逃げる際に、ドア付近に置いた棚や家電が倒れて、ドアが開かなくなったら…。そのようなことを避けるために、寝室のドア付近には物を置かないようにしましょう。もしもどうしても置かなければいけない場合は、棚などがどちら向きに倒れるのか、ドアが開かなくならないよう、設置の向きに気を付けましょう。
④他にも気をつけたい配置
・頭の上には何も置かない(ガラス板の写真立てや絵画、倒れやすい読書灯など)
・頭を窓の近くにしない
・窓に飛散防止フィルムを貼ったり、カーテンは二重がおすすめ
⑤さらに+α!スマホの充電も
夜寝る前に、スマホの充電は十分にしておきましょう。万一の際に連絡が取れますし、家族や近所の人などへ救助を求めることもできます。また、スマホのライト機能も使うことができます。
まとめ
地震は日中だけではなく深夜に起こる可能性は大いにあります。非常時・被災時の安全確保のためにも、できるだけ日頃から備えておきたいもの。特に小さなお子さんがいる場合は、寝室用の防災グッズを準備しておきたいですね。
(りんごママ)