いつどこで起こるか分からない災害。
2011年3月11日の東日本大震災も、まさに日中の勤務中、そして子どもは保育園や小学校の時間でした。
東日本大震災を踏まえ、
平成27年に「大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策のガイドライン」が内閣府から出されました。
ここでは大地震発生時には「むやみに移動しない」が基本とされています。
地震など災害が発生した後は、焦る気持ちを抑えてむやみに移動せず、会社など滞在できる場所にとどまるのが望ましいとされています。会社で水や非常食などの災害用備蓄を用意しているところも多いですが、必ずしもそれをすぐに使えるとは限りません。そこで、一日のうち多くの時間を過ごすオフィスに、自分のために防災セットを用意しておくのがおすすめです。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・職場に置いておきたい防災グッズ
・ママ目線で準備しておきたいもの
・緊急時のために家族で決めておくこと
職場に個人的に備えたい防災グッズ
①ペットボトル水
②簡単に食べられる食料
③モバイルバッテリー
④ラジオ
⑤ライト
⑥ヘルメット
⑦救急セット
⑧携帯トイレ
⑨毛布、ブランケット
⑩下着・靴下
⑪着替
⑫歯磨き
⑬汗拭きシート
⑭手洗い消毒
⑮生理用品・メイク落とし
⑯帰宅支援マップ
⑰スニーカー
⑱レインコート
昼間の仕事中にもしも災害が発生したら・・・
子どもは保育園や小学校。
学校や保育園とのお迎えの緊急連絡やルールがあれば安全を確保した上でお迎えへ行く場合も、パパママも職場から身動きが取れない場合も、いざというときのために職場のロッカーに備えるオススメの防災グッズを紹介します。
ここでは、
帰宅困難になり「会社に数日滞在する」または
「徒歩で帰宅する&子どものお迎えに行く」
の両方を想定して紹介します。
ロッカーに余裕がある場合は、両方を想定して準備しておくと◎
(1)基本セット
①ペットボトルの水
②簡単に食べられる食料
会社でも非常食や水を用意している場合も多いのですが、1日分自分で用意すると安心。カロリーメイト的なものや、ようかん、おかしなど。長期保存のものではなくてももちろん◎
③モバイルバッテリー
④ラジオ
⑤ライト
停電・情報収集に必要なアイテム。自分のロッカーにあるとすぐ出せて便利。
モバイルバッテリーは乾電池式がおすすめ。
ラジオはオフィスの立地などによって、聞こえづらい可能性も。準備したらオフィスで実際にラジオを聞いてみましょう。
モバイルバッテリー・ラジオ・ライト用に乾電池も用意しておきましょう。
⑥ヘルメット
⑦救急セット
⑧携帯トイレ
もし会社が用意してなければコレも追加で。
ヘルメットは折り畳み式だと場所を取らず◎
停電・断水で会社のトイレが使えなくても、便器自体は無事で便器としては使える状況なら、凝固剤・ゴミ袋(防臭袋)を便器に設置して使います。5回分前後入っているものを選ぶと良し。
(2)オフィスから動けず寝泊まりに備えて
⑨毛布、ブランケット
会社で備えている場合もありますが、自分で普段使い慣れているブランケット等をロッカーや席にひとつ置いておく
⑩下着・靴下:1泊分
夏場は特に替えの下着が必須です。家であまり使っていない2軍下着でも◎。何泊するかは未知ですが、最低でも1泊分は置いておきましょう
⑪着替え:動きやすく丈夫なもの
勤務中に被災するということは、スーツやスカート、パンプスを着用していることが多いです。動きやすい着替えを上下セットで用意しておくのが◎
⑫歯磨き
毎日のランチ後に磨く用に置いている人も多い歯磨きセット。ない人はロッカー等に置いておきましょう
⑬汗拭きシート
停電でエアコンが停止したり、夏場は汗でべたべたに。シートを用意するのが◎ ドラッグストアで購入できる通常のものでももちろんOKですし、長期保存の汗拭きシートもあります。
⑭手洗いソープ・消毒スプレー
職場に常備していることも多いですが、自分で用意したい人はミニサイズをロッカーに備えると安心。
⑮あると安心アイテム
生理用品をはじめ、メイク落としやスキンケアも少量あると安心。
生理用品は毎月つかうので、まとめて1パックごと置いても◎
(3)徒歩で帰宅&子どものお迎えも想定して
⑯帰宅支援マップ
帰宅支援マップが出版されていない地域の場合は、帰宅できるルートを複数想定しておきましょう。
⑰スニーカー
パンプスやヒールを履いている人も多いはず。オフィスから自宅まで長い距離を歩く方はもちろん、自宅が近くても災害の後は道の状態が悪いこともあるので、スニーカーは必要
⑱レインコート
雨の時はもちろん、防寒対策にも。
防災のためにママ目線で日頃から持ち歩きたいもの
①お菓子
②おもちゃ
③母子手帳コピー
④パーソナルカード
⑤お薬手帳コピー(自分・子ども)
職場に置いておく防災グッズのほか、「通勤中に被災」した場合のために、普段から通勤バッグに防災グッズを入れておくことをオススメします。
持ち歩き用の防災グッズ、0次の備え「防災ポーチ」です。もちろん、仕事中に災害が発生した際も活躍します。
災害が発生した後は、基本的にはむやみに移動せず、会社にとどまることが推奨されていますが、子どもを学校や保育園に迎えに行かなければいけない場合もあると思います。無事に子どもと再会できたあと、これらのものがあると、子どもの不安解消にも繋がります。ロッカーやデスクに少し余裕がある場合は、①お菓子や②おもちゃも入れておき、出発時にこれらも持って行くこともできます。
【女性必見】通勤や休日に持ち歩く「防災ポーチ」0次の備えの中身
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日中に災害が起こったときに備えて家族で決めておきたいこと
①連絡手段・安否確認方法
家族で安否確認の方法を決めて、一緒に使い方を確認しておきましょう。
災害用伝言ダイヤル「171」を利用する
災害時は一般の電話がつながりにくくなります。
安否確認などは、NTTの災害用伝言ダイヤルサービスを活用しましょう。
171をダイヤルすることで伝言を録音・再生することができ、電話が繋がりにくいときでも安否確認をすることができます。
なお、毎月1日と15日に無料体験が開放されています。家族や友人とテスト体験して慣れておくことをおすすめします。
■災害用伝言ダイヤルの使用法
- 伝言を録音する
171 →「1(録音)」 → (被災地の方の電話番号)→(番号が復唱されます)→「1」→ 伝言を入れる(30秒以内)→「9」(終了)
※伝言を修正するときは「8」
- 伝言を再生する
171 →「 2 (再生する)」→ (被災地の方の電話番号)→(番号が復唱されます)→「1」→ 伝言を聞く→「9」(終了)
SNSを利用する
LINE、X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなどがあります。
災害時は「00000JAPAN」(ファイブゼロジャパン)が開放されるため、電話よりも連絡を取りやすい可能性があります。
※00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)とは、日本における大規模災害や通信障害時に、情報収集や安否確認などを支援するために無料で提供される公衆無線LAN(Wi-Fi)サービスです。
家族間で、どのSNSで連絡をとりあうか決めr、普段から使い慣れておきましょう。
公衆電話を利用する
公衆電話は災害時に、携帯電話を含めた一般電話よりつながりやすくなっています。また、被災地で広域停電が発生した場合には緊急措置として無料で開放されます。
使用するためには小銭が必要なので、キャッシュレス時代といえども、若干の小銭は財布にいれておくことをおすすめします。また、公衆電話を使ったことがない子どもが多いと思います。街中で公衆電話を見かけたら、かけ方を練習しておくとよいですね。
遠隔地に連絡中継点を作る
被災地内で電話が通じにくくなっている場合、遠方の第三者(両親、兄弟、友人など)に連絡を取り、安否確認を橋渡ししてもら方法もあります。
親戚や友人など信頼できる人をあらかじめ家族で決めておき、災害時に夫婦で直接連絡がつかない場合は、それぞれがその定めた遠隔地の方に電話をし、自分の状況を伝えます。中継地点となっている方は、もう一方の方から同様に連絡が来た際に、先ほど得た安否情報を伝えてあげます。このようにして、被災時に連絡役となってもらうようお願いしておきましょう。
②待ち合わせ場所
仕事・学校・外出中など、家族が別々に被災した場合、どこで集合するかを決めておく必要があります。主には指定避難所・避難場所を家族の待ち合わせ場所の目安にする人が多いと思います。
ただし被災下の混乱ですぐにその場に行けない可能性もあるので、待ち合わせ場所を複数決め、一日のうちどの時間帯に待ち合わせをするのかも決めておくと会える確率が上がるはずです。
また、休日などを利用し、家族みんなで避難所・避難場所まで実際に歩いてみることで、さまざまな気づきを得られることでしょう。
③家族だけのルール
そのほかにも、災害時の家族特有のルールを決めておきましょう
例えば、
・だれが保育園に迎えに行くのか
・だれが小学校に迎えに行くのか
・子どもだけで自宅にお留守番している場合はどうするか
・夫婦のどちらかが遠方に出張や旅行に行っている場合は
など、家族で起こりえるシチュエーションを想定して、何パターンか考えておきましょう。
番外編:子どもに持たせる防災グッズ(小学生以上)
避難リュックは一般的に大人が背負う想定で準備をすることが多いですが、少し体が大きくなり、さまざまなことに興味を持つ小学生の子どもにも、個別に用意する選択もあります。小学生に背負ってもらう、避難リュックに入れるグッズリストを具体的にご紹介します。
本記事ではまず前提として、
「ランドセルを背負うことに慣れた小学生以上」
かつ
「保護者(大人)と一緒に同じ避難所に避難する」
を想定してご紹介します。
よって、小学生の子どもに持たせる避難リュックにはすべて入りきらず、大人のリュックにも防災グッズを入れて一緒に避難する、という想定です。
①パーソナルカード(または家族の写真+家族の連絡先を書いたメモ) ②防災用ホイッスル ③ライト ④飲み物 ⑤1~2食分の非常食で軽いもの ⑥長期保存のお菓子 ⑦遊べるもの ⑧レインコート(上下セパレート) ⑨着替え ⑩ビニール袋 ⑪使い捨て不織布マスク ⑫軍手
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まとめ
近年頻発する自然災害。家族全員が自宅にいるときに発生するとは限りません。
備えておく、想定しておく、約束ごとを決めておくことで、助かる生命があります。
まずは1つから、職場に防災グッズを備えてみませんか。
(りんごママ)