

防災リュックに食料・水・懐中電灯などを準備している人も、「衣類」「下着」についてはどうでしょうか。
持っていく量が限られている防災リュック。衣類は必要なのでしょうか?
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・防災リュックに衣類は必要か
・下着は何日分いれるのが正解?
・子ども・女性・季節別で必要な衣類
目次
防災リュックに衣類は必要?何日分入れるべき?
①「防災リュックに衣類はいらない」は本当?危険な思い込み
防災グッズ・防災リュックと聞くと、生き抜くために必要なもの、例えば食べ物や飲み物、懐中電灯やラジオ、充電器などをイメージする人が多いかと思います。
それに対して、衣類・下着類は多少我慢すれば大丈夫、なんて考えている人もいるのではないでしょうか。
ですが、防災リュックにおいて衣類は「命を守る」ものと考えることをおすすめします。
つまり、非常に大事だということです。
なぜ衣類が「命を守る」ものと位置づけられるかというと、
- 雨や水に濡れた状態で放置して、濡れたままで放置しておくと、季節や状況においては命にかかわる・凍死する可能性がある
- 必ず「乾いた下着」を最低限のものを準備することを推奨
- 上着は濡れなければ、数日間着替えなくても命の危険はないが、命を守るために「最低限1回分の乾いた下着」を一通り入れることがポイント
- 上着は雨具やアルミブランケット、袋などをかぶって暖をとることができても、下着だけは濡れたままで着替えがないと困ることになる
また、衣服が濡れていなくても同じものを着続けていると、肌がかぶれる、臭いが気になるといったトラブルを招く心配もあります。
②衣類は何日分が目安?防災リュックに入れる基準
非常時に避難する際に持ち出す最低限の「防災リュック」は、1~2日分を想定した内容です。
以下の記事では、防災リュックをそろえる上で基本的な考え方と、ダウンロード可能な持ち物リストを紹介しています。
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③最低限そろえるべき衣類リスト【厳選アイテム】
<最低限セット>
防災リュックには限りがあります。特に衣類はかさばりますが、先述した通りまったく何も準備しないわけにはいきません。
よって、最低限これだけは入れましょう。旅行用の圧縮袋に入れるとコンパクトになります。
- タオル 1枚 (顔体をふく用)
- 下着、肌着 1セット
このとき、女性下着・肌着はレース付きや明るい色のブラジャーやショーツではなく、カップ付きのタンクトップや、黒やグレーなどの色のものを選ぶことがポイントです。
もしも避難生活が長引いて手洗いで洗濯をした場合、干す場所に困ったり、犯罪や盗難のきっかけになったりなど、怖い目にあうのを減らすためです。
<リュックに余裕がある場合>
- タオル 2枚(1日1枚・顔体をふく用)
- 下着、肌着 1セット
- 紙・コットン素材の下着(使い捨てタイプ) 2~3枚
紙・コットン素材の使い捨てタイプの下着は、100円ショップやインターネットでも購入できます。
また、上下の長袖長ズボン、Tシャツや上着、ジャージや寝巻などはどうするのかというと・・・
もしも避難時に複数の荷物を持って逃げられる大人が多い場合や、余裕があってもう一つリュックを持てる場合には
次の章で紹介します。
女性に必要な防災リュックの衣類とは
①避けたい服の特徴(明るい色・レースなど)

たしかに、防災リュックにパッキングすると、日常生活でリュック内の物を使う機会はほぼないですよね。
買うのはもったいのから、年季が入った使い込んだ下着・肌着を入れたら良い、と考える人もいるでしょう。
ですが、明るい色やレース、きれいな装飾がついた下着は避けることをおすすめします。
なぜなら、避難所は不特定多数の人が出入りしますし、実際に性被害や下着の盗難も起こっています。
こうした被害を抑止するためにも、下着の色は黒やグレーなど暗い色にすることを推奨します。
②女性用インナー・下着は何日分?
前述した通り、避難所は男性の目がある中で洗濯を行わなければならない場合があります。
また、不特定多数の人が出入りすることから、盗難が起こる場合もあります。
そのため、見た目で下着だとわかりにくい、カップ付きのインナーを用意しておくのがおすすめです。
キャミソールよりは、タンクトップがおすすめです。
カップ付きのインナーと同様に、洗濯がしやすかったり、盗難の被害を防止したりするために、ひと目では女性物とわかりにくいボクサータイプの下着を用意するのがおすすめです。
また、色は黒や紺を選択することで、万が一生理になってしまった場合にも汚れが目立ちにくいでしょう。
③防災時に安心な長袖・長ズボンの選び方
避難所では、なにかと動き回ったりする機会も。そのため、動きやすい衣類を用意しておくと役立つでしょう。例えば、ジャージ上下や、季節に応じてTシャツやトレーナー、スウェットなどです。
特にジャージは、洗濯したり水にぬれても乾きやすく、寝る際にも使いやすいためおすすめです。また、汚れが目立ちにくいように黒や紺色のジャージが良いでしょう。
④おりものシートを備えておくメリット
災害時は着替えたいときに下着を着替えられないことも。洗濯することも簡単にはできません。何日も同じ下着で不快にならないよう、おりものシートを取り換えることで対応する方法があります。
生理用ナプキンとあわせて、おりものシートも入れておくと安心です。
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参考:女性視点の防災ブック「東京くらし防災」(東京都防災ホームページ)
子どもの衣類はどうする?年齢別の準備ポイント
①赤ちゃんの衣類・おむつの優先度と工夫
赤ちゃんがいる家庭で防災リュックをつくる際も、
1~2日分を想定して準備すると良いですが、もし少しでも余裕があればオムツや着替えなどを増やしましょう。
着替えは2日分と想定して2セット分。
ですが赤ちゃんはオムツ漏れやよだれなど平時も着替えが常に多めですよね。
2セット分では足りないのでは、と思う場合は3セット入れましょう。
また赤ちゃんの成長は早いため、
2~3か月おきに防災リュックの着替え・オムツがサイズアウトしていないか確認が必要です。
離乳食を入れる場合も、月齢にあわせて離乳食パウチを入れ替える必要があるので、赤ちゃん用の備えはこまめに確認しましょう。
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②小学生の衣類はどれだけ必要?
小学生は、高学年低学年で違いはありますが、基本的には
「下着・肌着 2回分」+「長袖などの着替え1回分」を入れておくのがおすすめです。
下着・肌着は、冒頭で述べたように、雨や津波、雪などで濡れたままの状態で放置していると
命にかかわる可能性があるからです。
その他の着替えは、汚したり、
また環境の違いや災害への不安でトイレを失敗してしまう可能性も。
もしも防災リュックに余裕があれば、季節に応じて上下(ジャージなど)を入れるとよいでしょう。
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防災リュックの衣類は季節で入れ替える!
これまで紹介したのは、通年で必要な下着・肌着、そして着替え類についてでした。
しかし日本には四季があり、夏と冬では衣類に大きな違いがあります。
そこでおすすめは、ここまでで準備した
「基本の肌着セット」のほかに、「夏用セット」・「冬用セット」を季節に合わせて入れ替えることです。
下着以外の着替えや季節に特化したセットを巾着や袋に入れて、防災リュック(1次)のそばに置いておくか、
または
年に2回の「春前の3月」に「夏セット」/「秋前の9月」に「冬セット」を入れ替える
①春夏に必要な季節セット
・Tシャツ
・カップ付きインナー(基本セットの1回分とは別で)
・汗拭きシート
・タオル(基本セットのタオルとは別で)
・せんすやうちわ
・ハンディ扇風機
・塩分補給用アメやタブレット
・スポーツドリンク(スティック粉)
②秋冬に必要な季節セット
・あたたかインナー(基本セットの1回分とは別で)
・長ズボン・長袖(ジャージやスウェットなど)
・厚手の靴下
・保湿ハンドクリーム
・使い捨てカイロ
・ブランケット(余裕があれば)
まとめ|防災リュックの衣類は「日数の目安+家族に必要な最低限」を意識
近年頻発する自然災害。
つい見逃しがちになる衣類・下着類ですが、最悪の場合命にかかわることも。
最低限の下着類は必ず防災リュックに入れましょう。
(りんごママ)